サッカーにおいて貴重な得点機会のひとつであるコーナーキック。基本的にはハイボールを入れて、長身の選手によるヘディングでゴールを狙うというのがベーシックな戦術スタイルとなります。
ですが、キックの質によっては強烈なカーブをかけてコーナーキックから直接ゴールを狙うこともできます。それは一般に「オリンピックゴール」とも呼ばれますが、ルール上ありなのか、そして過去にどのような例があったのか解説していきたいと思います。
コーナーキックのルール
コーナーキックは守備側の選手が最後に触り、ゴールラインを割った際に与えられるセットプレーのひとつです。その際には近い方のコーナーエリアからコーナーキックが行う必要があります。
コーナーキックの際には、守備側の選手はコーナーアークから9.15メートル離れなければならず、キッカーは他の選手が触るまでは連続してボールを触ってはいけません。
それ以外のルールはないため、コーナーキックから直接ゴールを狙うことは反則には当たらず、いわゆる「オリンピックゴール」はルール上認められています。
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コーナーキックからの直接ゴールは可能か?
しかし、コーナーキックから直接ゴールを狙うことは非常に難しいケースと言えます。ほとんど角度がないため、GKや相手DFのミスが絡まなければなかなかゴールには至りません。
実現のために最低限必要なことは、カーブをかけてファーサイドを狙うイメージで蹴ること。したがって、左コーナーは右足のキッカー、右コーナーは左足のキッカーがカーブをかけて蹴る必要があります。直接狙う際はGKの頭上を狙い、ゴールのファーサイドネットにカーブをかけながら収めるイメージがいいでしょう。
過去の直接ゴールは?
珍しいパターンのゴールではありますが、過去に例がなかったわけではありません。
例えば、2018年5月には、大宮アルディージャのFW大前元紀(現ザスパクサツ群馬)が大分トリニータ戦でコーナーキックから直接ゴールを決めています。このときにはGKのポジショニング・セーブミスもあり、ニアサイドを破って得点に至りました。
また、世界を見渡しても、レアル・マドリーのMFトニ・クロースが2020年1月にバレンシア戦で見事なゴールを挙げています。この際は、クロースがGKの位置を見極め、強烈なカーブをかけてニアを破りました。
いずれにせよ正確なキックと、鋭いカーブが「オリンピックゴール」には必要となります。また、風やピッチコンディションも影響しているのかもしれません。
まとめ
今回はコーナーキックから直接ゴールする方法や過去の例について説明してきました。ファーサイドを狙うほうがベターなやり方ではありますが、実際のプロの世界ではニアを突く方法でゴールが生まれているようです。
決して簡単な方法ではありませんが、成功すればまさにスーパーゴール。GKの位置を見て、挑戦してみてもいいかもしれません。