東京五輪(オリンピック)サッカー競技においてバックアップメンバーという言葉を聞いたことはあるでしょうか。大会のルールに含まれていたものですが、現在は変更となり、消滅したものでもあります。
今回は東京五輪開催中に際し、バックアップメンバーについて改めて説明していければと思います。
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バックアップとは?
そもそもバックアップとはどのような意味でしょうか。
バックアップとは、英語の「backup」から来ており、「あらかじめデータを保存しておく」などの意味を持つパソコン用語です。「バックアップを取る」といったようにそのまま日本語で使われることも珍しくなくなっていました。スマートフォンのデータが消えないようにバックアップを別の場所に取っているという人も多くいることでしょう。
サッカーにおけるバックアップメンバーもほとんど同様の意味と捉えても問題はないでしょう。以下で解説していきます。
バックアップメンバーとは?
バックアップメンバーとは、本来の登録メンバーに負傷者や離脱者などが出た際に入れ替えて登録できるメンバーのことです。つまり登録メンバーと同じようにチームに帯同し、練習もともにすることになります。
東京五輪に関しては登録メンバーが18人、バックアップメンバーが4人という編成になっていました。東京五輪男子サッカーでは6月22日に18人の登録メンバーが発表。そして、GK鈴木彩艶、DF町田浩樹、瀬古歩夢、FW林大地の4選手がバックアップメンバーに選出されていました。
バックアップメンバーは入れ替えて登録できるメンバーではあるのですが、ケガなど有事のときでないと、基本的にはチャンスは訪れません。非常事態でなければ、ベンチメンバーにも入ることはないので、チャンスはほとんどないと言っても差し支えはありません。
しかし、大会直前でルールが変更となります。
東京五輪からルール変更
FIFA(国際サッカー連盟)は東京五輪の男女サッカー競技についてルール変更することを、7月1日に発表しました。
それは登録メンバー自体を18人から22人に拡大するというもの。そのため、バックアップメンバーも正式に登録メンバーに加わることが決まったのです。このルール変更の背景にあるのは、新型コロナウイルスの拡大。突如、新型コロナ陽性者などが出て、登録できない選手も増える可能性があるため、そもそもの登録メンバーを22人に増やすという決断に至りました。つまりバックアップメンバーという言葉自体が形骸化したと言ってもいいでしょう。
ただし、試合ごとにベンチに入れる選手は変わらず7名のまま。したがって、22人の中からスタメン11人、ベンチ7人を選び、残り4名はベンチ外となります。ケガや陽性者などがなければ、調子の良い選手18人を選ぶということになるでしょう。
まとめ
今回はバックアップメンバーについて解説してきました。東京五輪のサッカー競技においてはひとつ注目を集めていることのひとつです。元々はチャンスのなかった4選手で、出番を得ている選手もいるだけに、注目してみても面白いかもしれません。