サッカーでロンドと呼ばれるトレーニングは知っているでしょうか。日本では鳥かごという名前でもおなじみです。おそらくサッカー経験者であれば、やったことのない人はいないと言っていいでしょう。
しかし、サッカー未経験者だと、どのような練習なのか想像もつかないかもしれません。そこで、今回は鳥かごとロンドがどのようなものか、そして何を身につけることができるトレーニングなのか解説していきます。
ロンド(鳥かご)とは?
ロンドと鳥かごは同じ意味であり、サッカーのトレーニングのひとつ。プレーヤーが作った輪の中に1人、もしくは2人が鬼として入り、パス回しを行う練習です。大体3対1や4対2といった構図が一般的です。
アマチュアからプロまで幅広く使われる練習法であり、素早い判断力、正確なパス精度などが養われます。実際、僕の大学サークル時代はアップとして取り入れられており、ジョゼップ・グアルディオラ率いるバイエルンの練習を見学に行った際もアップとして行っていたことをよく覚えています。
特にパスサッカーを標榜とするチームにとっては欠かせない練習であり、パスを回す技術が高ければ高いほど、チームとして成熟していると言えるでしょう。
ロンド(鳥かご)のルール
一般的には3対1や4対2といった構図になりますが、プロでは7対3や10対4といった、より大人数で行う形式も見られます。
もちろんロンドを行うエリアは区切られており、マーカーやコーンなどで区切ったエリアの中でパス回しをする必要があります。また、素早いパス回しを行うことが求められるため、通常ボールタッチの回数は1回(ダイレクト)となっています。
鬼はボールに触る、もしくは奪うことで外の選手と入れ替わることができます。ローカルルールによりますが、奪った選手のみが交代となる場合の他、鬼が複数いる場合は一気に交代する場合などもあります。
さらに、ローカルルールでは股抜きひとつで「貯金(タメ)」という状況が発生する場合もあります。これが貯まると鬼に一度ボールを奪われても交代とならないというもので、パスの本数○本で貯金となる場合などもあります。
ロンド(鳥かご)で得られる技術
ロンドにはすべての技術が詰まっており、あの名将グアルディオラ監督も重要視していることからもそれは理解できます。
ロンドでは、素早い判断力と瞬時に適したパスを出す能力が求められる他、ボールを持っていない選手もサポートの動きなどが求められます。また、守備側も相手のパスを読んでカットする力やコースを限定する能力などが養われるため、重要なトレーニングです。
当然守備側はインテンシティを上げなければ、ボールを奪うこともできないので、ウォーミングアップとしてはまさに最適。プロの世界でも試合前やハーフタイムなどにしばしば行っている姿を見ることができます。
まとめ
今回はロンド、そして鳥かごについて解説してきました。バルセロナなどのトップクラブともなると、公式戦でもロンドのような華麗なパス回しを見せることがたまにあります。しかし、それも普段の練習から高いインテンシティでこなしているからこそ、できる離れ業。アマチュアでも多くの人に知られている一般的な練習法なので、是非チームでもアップの一環として取り入れてみましょう。