サッカーの醍醐味と言えばやはりゴール。90分間プレーして1点も入らないこともある、ロースコアの球技であるサッカー。だからこそ、ゴールの瞬間にはどのスポーツよりも大きな熱狂が待っています。
実際、僕もサッカー経験者ですが、ゴールを挙げた瞬間というのは何物にも代えがたいものがあります。自分が主役になっているんだという感覚…。あの感覚を知らないで、一生を終えてしまうのはもったいないと思ってしまうほどです。
ただ、サッカーで得点するというのは簡単なことではありません。何しろスコアが0-0で終わってしまうこともあるスポーツです。そこで、今回はサッカーでゴールを奪うために、初心者が覚えておくべきシュート・キックを解説していきたいと思います。
目次
サッカーのキックの種類
まずは、サッカーにおけるキックの種類を解説していきます。一口にボールを蹴るといっても、実は様々な種類のキックがあるのです。実際に初心者がすべてを完璧に使いこなすことは難しいですが、覚えておいて損はないでしょう。
インサイドキック
すべての基本であるインサイドキック。足の側面(くるぶし部分)を使って行うキックです。キックの狙いが定めやすく、ショートパスなどに使うことが最も多い蹴り方となります。また、パスだけではなく、GKとの1対1の場面などではシュートにも使うことができ、初心者が最初に覚えるべきキックとなります。
インサイドキックの達人ともなると、この基本的なキックで局面を変えることすらできます。例えば、レアル・マドリーのドイツ代表MFトニ・クロースはインサイドキックの名手であり、試合中はインサイドキックだけでパスからシュートまでをこなしています。
インステップキック
最も強いボールを蹴る場合はインステップキックです。足の甲で強くインパクトを与えるキックで、最も球威が出るキックとなります。そのため、少し距離のある場面でのシュートなどに使うことが多いでしょう。
シュートだけではなく、ロングパスにも使うことができる一方で、狙いを付けるのは少し難しくなります。威力やスピードを求めるシュート・パスの場面で使うのがおすすめです。
このキックの名手といえば、ユヴェントス所属のポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド。世界で最も強烈なシュートを放つことのできる選手の一人で、ボールに強いインパクトを与えて蹴っており、インステップキックのお手本としてもいいかもしれません。
インフロントキック
インサイドキックとインステップキックの間のような使い方ができるのがインフロントキック。足の親指内側で蹴るキックです。インステップキックよりは球威で劣るものの、狙いはつけやすいため、ロングパスやシュートなどで重宝するキックとなっています。
また、ボールを擦り上げるように蹴れば、カーブをかけることもできます。キックの中で、最も距離・高さが出やすいキックなので、練習しておいて損はないはずです。
このキックの名手がバルセロナ所属のアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ。カーブから強烈なシュートまでをインフロントキックに頼ることが多く、世界最高のインフロントキックのお手本と言えるでしょう。
アウトサイドキック
インサイドキックとは逆側である、足の外側部分で蹴るのがアウトサイドキックです。キックの際のモーションが小さいため、ショートパスやドリブルしながらのパスで重宝されます。
基本的にシュートに使われることは少ないですが、意表を突きたい場面では使うのはありです。DFやGKなどに動作を読まれづらいキックなので、少々上級者向けとなるかもしれません。
アウトフロントキック
アウトサイドキックの派生版でもあるアウトフロントキック。アウトサイドキックよりも上の部分(小指に近い部分)で蹴ることになります。相手の意表を突きつつ、ボールを浮かしたり、距離を伸ばすことができるのがアウトフロントキックです。
サッカー経験者でもなかなか使わないであろうアウトフロントキック。ですが、レアル・マドリーのクロアチア代表MFルカ・モドリッチはアウトフロントキックの名手で、ミドルパスやロングパスもアウトフロントキックで送ります。かなり玄人の技術となりますが、やり方は覚えておきましょう。
トーキック
足のつま先を使って蹴るのがトーキックです。パスに使うことはほとんどなく、瞬時のシュートに使えるキックでしょう。
狙いはつけづらいキックですが、相手の意表を突きながら、瞬時に強いシュートを打つことができます。サッカーはもちろん、フットサルでも重宝される技術となっています。
ヒールキック
その名の通り、足のかかとを使って蹴るのがヒールキック。相手の意表を突いたり、瞬時に自分の後ろにボールを送りたい場面で使うことができます。
相手ゴール前での混戦時やクロスの場面ではシュートに使うこともできます。もしこれでゴールを奪うことができれば、もはや初心者の域は抜け出しているかもしれません。
シュートすべき場面
では、どのような場面でキックを使い分け、シュートに至ることができるのでしょうか。以下でシュートすべきシーンを解説していきます。
GKとの1対1
やはりGKとの1対1が最も得点確率の高いシーンと言えます。この場面ではGKとの駆け引きも必要ですが、基本的には空いているコースに流し込む技術が求められます。なので、インサイドキックでコースを狙うのがおすすめです。
または、アウトサイドキックを使うことで、GKのタイミングをずらしてゴールを狙うこともできます。いずれにせよ、こういった決定的な場面ではあまり強いシュートは必要なく、まずは枠内に収めることが重要でしょう。
ミドルレンジ
敵陣ペナルティーエリアのすぐ外、ペナルティーアーク付近から放つシュートは一般的に「ミドルシュート」となります。そして、そのような距離は「ミドルレンジ」と呼ばれます。距離は少しあっても、コースが空いていればシュートを選択する決断もありでしょう。
その場合は、インステップキックで強烈なシュートを放つか、インフロントキックでゴールの隅を突く必要があります。いずれにせよ、ある程度の球威は必要となるので、利き足で狙うのがおすすめです。
ロングレンジ
「ミドルレンジ」よりも、距離が遠いシュートは「ロングシュート」となります。そのようなロングシュートを打ってもいい場面はそれほど試合中にないかもしれませんが、相手GKの位置などを見て狙ってもいいかもしれません。
その場合に使うべきはインフロントキック。GKの頭上を抜くには、弾道が高くなりやすいボールを蹴る必要があります。技術的にはかなりのものが求められますが、決まればスーパーゴールとなるだけに、このようなシーンも頭に入れておきましょう。
まとめ
今回は、サッカーにおけるキックの種類やシュートシーンなどについて説明してきました。初心者の方はまずは基本的なキックを覚え、適切な場面でシュートを打つことを心がけましょう。
正しい場面で正しい決断ができれば、待望のゴールも近づくはず。その喜びは何物にも代えがたいので、是非味わってもらいたく思います。