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フリーキックの壁の作り方…寝そべる方法も主流に?

サッカーにおいて重要な得点機会のひとつであるフリーキック(FK)。キッカーはプレッシャーをかけられることなく、自由に蹴ることができます。

こういったフリーキックのチャンスは、リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドといった世界的キッカーの前では、簡単に決定機となります。そのため、守備側はゴールを許さないためにも正しい壁の作り方を学んでおく必要があるでしょう。

今回は、フリーキックの基本的なルールから、壁のルールや作り方について解説していきたいと思います。

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フリーキックのルール

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壁の作り方を学ぶ前に、どのようなときにフリーキックが与えられるのでしょうか。そもそも、フリーキックには直接と間接の2種類があります。

前者はハンドやファウルなどを犯すと与えられるもの。そして後者はオフサイドやキーパーがバックパスを手で扱ったときなどに与えられます。文字通り、間接フリーキックは直接ゴールを狙ってもゴールにはならず、誰かが触らなければゴールとは認められません。

フリーキックの際の壁のルール

守備側は、フリーキックの際には壁を作ることができます。壁の枚数などはGKの指示で自由に変更されますが、ボールから10ヤード(9.15メートル)離れなければならないというルールがあります。

また、数年前までは攻撃側も壁に対してアプローチし、GKの目線を遮ったり、壁の動きを妨害することが許されていました。ですが、2019年にルールが改定。JFA(日本サッカー協会)はサッカー競技規則で以下のように記しています。

「守備のための“壁”が3人以上の競技者で作られたならば、すべての攻撃側競技者は“壁”から1m 以上離れなければならない。1m 以内に侵入したら、相手の間接フリーキックとなる」

そのため、攻撃側が壁を妨害するような動きはできなくなりました。壁の中に攻撃側の選手などが基本的に入ることは許されなくなり、フリーキックは純粋にキッカーとGK&壁の駆け引きと言えるでしょう。

壁の作り方

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フリーキックが与えられる位置によって、用意される枚数は異なります。例えば、ゴール正面でシュートの可能性が高いシーンでは、5~6枚。逆に角度がなく、味方に合わせてくるような場面では1~3枚が定石となります。

ですが、壁を立たせる場所は基本的に決まっています。それはニアサイド(ゴールに近い)側。ゴール右からのフリーキックであれば、壁は向かって右側に立たせ、GKは空いている方に立ちます。逆もまた然りです。当然、キッカーからすればニアサイドを狙うほうが容易で、距離としても短くなるので、守備側はまず壁を立たせてその可能性を消すというのが常識となっています。

壁の場所を細かく指示するのはGK。壁の端にいる選手のみがGKの方を振り返り、指示を聞きながら、その選手を基準として右や左に動くというのがベーシックな壁の作り方となっています。GKは自身が守りやすくなるためにも、正しい位置に壁を立たせることも重要な技術のひとつとなるでしょう。

また、最近新たな常識となっているのが壁の後ろに守備側の選手が寝そべって、下のコースを消すこと。壁はキッカーが蹴る瞬間に飛ぶので、グラウンダーのシュートを抑止するというコースがあります。一見ふざけているようにも見えるやり方ですが、名手であればグラウンダーでのシュートはより得点率の高いものとなります。そのため、下に選手が寝そべるという方法は合理的なものとなっているのです。

https://twitter.com/GoalJP_Official/status/1358466411451080704

壁に寝そべることの効果

すでに多くのチームが実践し、壁の作り方としてはポピュラーなものとなった”寝そべり”。壁がジャンプした際にグラウンダーのシュートを防ぐために行っているものですが、実際は抑止力として効果を発揮しています。

つまり寝そべった時点でグラウンダーのシュートは狙えないという印象を与えることができます。実際、寝そべっていてもグラウンダーでシュートを打てばディフレクションしてゴールに向かう可能性や、手に当たってPKとなる可能性も否定はできません。

ですが、寝そべった選手がいるチームを相手にグラウンダーのシュートを狙ったシーンはいまだ試合で見たことがありません。それだけ、キッカーに「下にコースは空いていなくて無理そう…」という印象を与えているのしょう。

まとめ

今回はフリーキックの際の壁の作り方について説明してきました。壁の下に寝そべるというのが新たなスタンダードとなり、壁側もどんどんと進歩しています。逆にキッカーとしてはより正確な技術が求められるでしょう。

一方で、育成年代では正しい壁の作り方を知らないと、フリーキックから簡単に失点してしまいます。なので、まずは壁の作り方を学ぶようにしましょう。

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