サッカーでセカンドボールという言葉は聞いたことがあるでしょうか。サッカー経験者にとってはおなじみのワードですが、サッカーをやったことがない人からすると、あまりピンとこない言葉かもしれません。
ピッチ上やサッカー中継でもしばしば登場するセカンドボールというワード。今回はその意味や使い方について解説していきたいと思います。
サッカーでのセカンドボールとは?
セカンドボールとは、直訳すれば「2度目のボール」ということ。一度ボールを持っているチームがパスやシュートなどでボールを失いかけ、どちらのボールでもない状態を再び獲得しに行くことをセカンドボールといいます。このセカンドボールを手にすることができれば、攻撃では波状攻撃を仕掛けることができ、常に自分たちのターンで攻撃することができます。したがって、セカンドボールを得ることが勝利への近道となるのです。逆に相手にボールを奪われた場合にはトランジションとなり、攻守が入れ替わります。
セカンドボールは様々な状況で生まれます。パスが相手にカットされたとき、シュートをブロックされたとき、クリアされたときなど。いずれにせよ、どちらのボールでもないことが前提となります。このセカンドボールを獲得するのに求められることは予測。どこにボールがこぼれてくるかを常に見極め、ポジショニングすることが重要となります。
このセカンドボールを獲得する名手であるのがフランス代表MFエンゴロ・カンテ。ボールがこぼれてくる位置を予測する能力が高く、かつそこに素早く到達して回収してつなぐ能力も高いものを持っています。このように予測・スピード・パス能力が備わって初めてセカンドボールを回収し続けることができるのです。
また、チーム全体で間延びしていると、スペースが生まれ、相手にセカンドボールを回収されやすくなってしまうため注意が必要です。まずはコンパクトにすることで、セカンドボールを五分の状態で奪いに行くことができるでしょう。
ルーズボールとの違いは?
また、セカンドボールとルーズボールはともにどちらのボールでもないため、同義語として扱われます。ただ、厳密に言うと与える印象は少し異なるように感じます。
セカンドボールは、あるチームがポゼッションして失いかけたときに生まれるもの。一方で、ルーズボールはどちらのチームがポゼッションしているというような明確な条件はなく、単純なクリアなどで誰もいないスペースにボールが転がった状態のときのことを指す場合が多くなっています。
いずれにせよ、獲得してポジティブな印象を与えるのはセカンドボールということでしょう。
まとめ
今回はセカンドボールという言葉について解説してきました。ピッチ上では鼓舞する声として「セカンド!」という言葉もしばしば聞かれます。セカンドボールを回収することはチームにとって大きな利益となるので、中盤の選手である場合には意識してプレーすることが大事でしょう。