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スリッピーなグラウンド状況…サッカーで心がけるべきことは?

サッカーでスリッピーなピッチコンディションという言葉が使われることがあります。テレビ中継などで使われ、おなじみの言葉でもありますが、実際どのようなプレーを意識すべきなのでしょうか。

サッカーを20年以上行っている筆者がスリッピーな状況で心がけるべきプレーや心構えについて解説していきます。

スリッピーとは?

スリッピーとは英語由来で、元の言葉は「スリッパリー(slippery)」「滑りやすい」などの意味がありますが、日本語では「スリッピー」として定着しています。サッカーのピッチコンディション以外にも道路などで「スリッピーな道」と使われることがありますね。

スリッピーなコンディションで起こること

雨が振り、芝が濡れている状況でもプレーするのがサッカーです。スリッピーな状況で起こることをいくつか確認しておきましょう。

人工芝、天然芝に関わらず、スリッピーな状況では滑りやすいことは言わずもがなです。そして、まず注意すべきがボールの球足が速まります。ピッチが濡れているときは乾いているときと比べてグラウンダーのパススピードは速くなります。実際、プロの世界で試合前に水を撒くのはそのためです。ショートパスを多用するバルセロナの本拠地カンプ・ノウでは試合前に多くの水を撒いてパススピードを最高まで高めるのは有名な話です。

また、スリッピーなコンディションでは、浮いたパスは最初のバウンド時に伸びます。バウンドした瞬間にボールは伸びていくので、トラップする際には注意が必要です。また、裏へスルーパスを出すシーンでも伸びていく傾向があるので、スリッピーなコンディションにおいては力加減が難しくなります。

一方で、スリッピーを超えてグラウンドに水が溜まっていると状況は変わります。ピッチに水たまりがあれば、グラウンダーのパスは止まってしまい、浮いたパスも最初にバウンドした瞬間にそこで止まってしまうこともあります。グラウンドの状況がどちらか適切に見極めることが大事です。

スリッピーなグラウンドで狙うべきこと

スリッピーなグラウンドはしっかりと適応すれば、活かすこともできます。スリッピーな状況でまず狙うべきはシュートロングレンジ、ミドルレンジに関わらず積極的に狙っていくのが定石です。

その理由にあるのがボールが伸びること。グラウンダーのシュートや、特にワンバウンドするシュートは鋭く伸びるので、キーパーがこぼす可能性もあります。キーパーは試合中にそれほどピッチコンディションを確認しながらボールに触れることができないため、スリッピーなコンディションにおいてはシュートが大きな意味を持つのです。また、スリッピーな状況ではボールが水を吸っているので、シュートをふかす可能性も下がります。逆に力強くインパクトすることを意識しましょう。

また、前述の通りですが、雨が降り始めたときのトラップには注意。特にロングパスを受ける際はワンバウンドでボールが伸びるので、それを予測して構える必要があるでしょう。

スリッピーを言い訳にしないために

スリッピーな状況ではどうしてもミスが多くなってしまいます。普段とは異なるピッチ状況となるため、なんでもないプレーでミスしてしまった人も少なくないでしょう。

代表的なのがボールのトラップ際。足の裏で止めようとするとき、ボールが濡れている影響でするっとそのまま通り抜けていくこともあります。特にフットサルをよくやる選手や足技に秀でた選手ほど、足裏を使う傾向があるので注意が必要です。スリッピーなピッチとなっている際は足の面を作ってトラップするようにしましょう。

また、足の面を作ってもスリッピーなピッチだと球足が速くなります。したがって、トラップが大きくなってしまうケースも多々あるはずです。これはスリッピーに限ったことではありませんが、足を引いてボールの勢いを吸収するようにしましょう。

まとめ

今回はスリッピーなグラウンド状況や、そうしたピッチコンディションでのプレーについて解説してきました。実際、僕もスリッピーなコンディションでは積極的にシュートを放つことでゴールにつなげてきた経験があります。特に前線の選手であれば、雨を味方に付けてみましょう。

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