サッカーメディアに新卒採用がない理由。入るために必要なこと

筆者が働いているサッカーメディアでは新卒採用が基本的に行われていない。

戦力が足りないというときには、すでにあるコネクションを使って人を引っ張ってくるか、もしくは業務を細分化して簡単な仕事をアルバイトとしてお願いすることになる。

それは他のサッカーメディアでも基本的に変わらないように思う。3つのサッカーメディアを渡り歩いてきた筆者は、アルバイトや業務委託として働いてきた。アルバイトのときには特に複雑な業務は任されず、一日ニュース○本といった形の仕事となる。もちろん、アルバイトで経験を積めば、正式採用へと至ることもあるはずだが、全くの素人を一から育てる新卒採用とは少し異なる雇用形態であることは確かだろう。では、なぜサッカーメディアでは新卒採用を行っていないのだろうか。

なぜ新卒採用がないのか?

新卒採用がない理由は非常にシンプルだと思う。

それはメディアが即戦力を必要としているから。

誰しも最初は編集者・記者として素人ではあるのだが、残念ながらサッカーメディアでは人をゆっくりと育てる時間があまりない。できれば、最初からニュースを書けたり、文章を編集する力があったほうが好ましいのだ。

幸い、筆者は会社に加わったタイミングはスタートアップだったということもあり、じっくりと育ててもらうことができた。だが、それでも私は元々コラムなどを他メディアに寄稿していた経験もあり、趣味で海外メディアの翻訳なども行っていた。そのため、一般的な人より少しは早く戦力となることができたのではないかと思っている。

とにかくこの業界に入ってきたいのであれば、そのサイトの採用欄やアルバイト募集を見つけたらすぐに応募するか、サイトに直接メールするくらいの情熱が求められるのではないかと思う。

入るために必要なのは…

私個人の意見で言えば、情熱さえあれば、誰でも編集者・記者として働くことはできると思っている。サッカーメディアであればサッカー、野球メディアであれば野球、格闘技メディアであれば格闘技に強い情熱があれば、どんな人でも編集者として働いていけるというのが私の持論だ。文章を書くというのはあくまでもテクニックや経験から身につくものであり、才能ではないと思っている。

ただし、サッカーメディア(ウェブメディア)に向いていないという人も過去には見てきた。

編集者や記者として一人前になるのは非常に時間がかかる。私自身、この仕事を5年ほどやっているが、まだまだ知らないことだらけだ。できないことも多い。取材に初めて一人で行かせてもらえるまでは多くの時間を要した。

だが、サッカーメディアに入ってくる人は最初から取材や楽しい現場ですぐに仕事ができると思っている人がどうにも多い。それ以外に学ぶべきことは山程あるのに、だ。取材はこの仕事の最も楽しい部分のひとつであるが、同時に最も難しいことでもある。そのため、基本的な業務を完璧にできるようになって初めて取材を任せることができる。しかし、そうとは知らずに現実と理想のギャップに苦しみ、去っていく人を見てきた。

もっとも、最初に言ったように情熱さえあれば、どんな業務も楽しめるはずだ。うちはサッカーメディアなので、サッカーが好きならどんな仕事も前向きに取り組めるだろう。私の場合は、そういった“下積み”を我慢と感じたことはなかった。その分野に強い興味と情熱があれば、どのウェブメディアでも働いていくことができるだろう。

まとめ

今回はサッカーメディアの採用について説明してきた。サッカーは日本で非常に人気のあるスポーツだけに、サッカーに携わる仕事をしたいという人々も多いだろう。そういった人々にとっては、手前味噌ではあるが興味深い内容となったのではないだろうか。

サッカーメディアは確かに門戸が狭い。新卒採用も基本的には行っていないし、給料もたっぷりともらえるというわけではない。だが、サッカーへの情熱さえあれば、非常に刺激的で楽しい仕事だと胸を張って言える。

誰よりもサッカーが好きだという人は、最初はアルバイトなどの形になるかもしれないが、是非この業界にチャレンジしてみてほしい。

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