サッカーにおいてハイラインという言葉を聞いたことはあるでしょうか。他の言葉に比べて意味を想像しやすいはずですが、経験者でなければ「どこのラインのこと?」となってしまう人もいることでしょう。
そこで、今回はハイラインについて解説していきたいと思います。その意味やメリット・デメリットについても説明していきます。
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サッカーにおけるハイラインとは?
サッカーでのハイラインとは、最終ラインを高く保つことです。ラインとはつまり「最終ライン」を意味していました。
高く保つというのは相手ゴールの方へ向かって最終ラインを上げていくこと。ときにはハーフラインを超えてキーパーを除く10人全員が敵陣に入ることもあります。そのような状態であれば、ハイラインと呼んで差し支えはないでしょう。
逆にコンパクトにハイラインを保てないと、生まれてしまうのが間延び。このような状況に陥らないためにもハイラインを保つことは重要となります。
ハイラインのメリット
ハイラインの最大のメリットとして挙げられるのはハイプレスがかかりやすいというのがあります。ハイラインにすることでよりスペースを減らすことができるので、中盤の攻防などではプレスがかかりやすく、相手のボールホルダーを捕まえやすくなります。
最終ラインを上げることで中盤はコンパクトに。さらに前線の高い位置からプレスをかけられるような布陣ができあがります。
つまりハイライン自体がより攻撃的な戦術。バルセロナやバイエルンといった強豪クラブが採用していることでも有名です。
ハイラインのデメリット
もちろん、ハイラインにもデメリットはあります。最終ラインが高いことで、中盤のスペースはなくなりますが、後方には当然スペースが生まれます。そのため、相手FWに裏に抜け出されてしまう可能性は上がってしまいます。
オフサイドを取ることができず、FWに抜け出されれば絶体絶命。ハイラインはリスクも大きいのです。
それでも、バルセロナやバイエルンが採用できているのは後方をカバーできるGKがいるから。特にバイエルンGKマヌエル・ノイアーは“スイーパー・キーパー”として足下の技術にも長けており、ペナルティーエリアを飛び出したプレーも問題なくこなすことができます。
こういった選手がデメリットを見えなくすることで、ハイラインは大きな意味を持っているのです。
まとめ
近年はJリーグでも横浜F・マリノスなどがハイラインを敷いたことでも話題を集めました。ハマれば、見ていても爽快なスタイルとなりますが、リスクの大きさもなかなかのものです。
さらに、DFにとってラインを高く保つというのは心理的に怖いもの。特にプロレベルでなければ、ハイラインを保ってそれをコンセプトにするというのはなかなか難しいようにも思えます。それだけにチームとして浸透させれば、強力な戦術ともなるのかもしれません。