サッカーにおいてマリーシアという言葉を聞いたことはあるでしょうか。サッカー経験者であっても、意味をパッと説明できる人はあまく多くないかもしれません。
言葉の響きは少しかわいくも聞こえるかもしれませんが、実際の意味は全く異なるマリーシア。今回はそんなマリーシアの意味や使い方について解説していきたいと思います。
目次
マリーシアとは?
マリーシアとはそもそもポルトガル語。「malicia」という言葉から来ており、ブラジルで生まれた言葉です。意味は「ずる賢さ」。文字通りずる賢いプレーなどをすることがマリーシアを意味していますが、使われる場所や国によって解釈は微妙に異なります。
サッカーにおけるマリーシアの意味
マリーシアはブラジル発祥の言葉ということもあり、一般に南米の選手が得意とする狡猾な技術です。一言で言えばずる賢いと片付けることができますが、サッカーでの使い方は様々。例えば、勝っている際の遅延行為や、ピンチにつながりかねないシーンでのファウルなどもマリーシアと評価されます。
断っておかなければならないのはマリーシアも技術のひとつということ。「ずるい」だけではなく、「賢い」技術であり、特に南米ではマリーシアも使いこなすことができて選手として評価される傾向があります。
ただし、国によって見方も様々。例えば、日本ではあまり使われる言葉や技術ではなく、マリーシア自体が忌み嫌われる傾向があります。同様にプレミアリーグも正々堂々の戦いがモットーとなっており、あまり使われません。あくまでも南米が主戦場となっている技術と言えます。
現代サッカーでは…
南米のリーグやブラジル代表、アルゼンチン代表ではしばしばよく技術であるマリーシアですが、現代サッカーでは徐々に廃れて使われなくなってきている言葉でもあります。
その背景にあるのがVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)。反則に値するような「ずる賢い」プレーは後々VARによって罰される可能性があるため、マリーシア自体があまり評価されない技術となり始めました。
その代表例であるのがシミュレーション(ダイブ)。ファウルをペナルティーエリア内で巧みに受ける技術もマリーシアのひとつですが、VARによって厳密にジャッジされてしまうため、シミュレーション自体が積極的に行われるものではなくなってしまいました。
まとめ
今回はマリーシアについて説明してきました。日本ではあまり浸透していない言葉・技術ではありますが、覚えておいて損はないはず。サッカーの試合中にずる賢いプレーを見た際には「マリーシアだね」とドヤ顔で説明してやりましょう。